.NO49 苫小牧市(ウトナイ湖の白鳥)2008.11月


ウトナイ湖は、苫小牧市の東部にある淡水湖でウトナイトー、ウトナイ沼などとも呼ばれます。尚、アイヌ語で「トー」は沼、湖を指します。南流する美々川勇払川に合流する地点の1kmほど北にウトナイ湖はあります。周囲は低湿地が広がり沼が点在してますが、ウトナイ湖はその中で最大のものです。

湖には、タヌキモやヒシなどの水生植物群落が見られ、周辺にはマコモやヨシの群落、ハンノキ林が広がってます。マガンやハクチョウなどの渡り鳥の中継地ともなっており、今までには250種以上の鳥類が確認されてます。1981年、湖周辺の5.10km2の範囲が日本野鳥の会によって日本初のバードサンクチュアリに指定され、翌年には国指定ウトナイ湖鳥獣保護区(集団渡来地)に指定されました。(面積510ha、全域が特別保護地区)1991年には日本で4番目のラムサール条約登録湿地となってます。

ウトナイ湖へは、渡りの季節にはマガンや白鳥などが数万羽が飛来して来ます。また、個体のいくつかはこの地で渡らずに過ごしており、一年を通して観察できます。冬季は大部分が結氷しますが、給餌を行っていることもあり一定数がこの地にとどまってます。湖畔には環境省ウトナイ湖野生鳥獣保護センターもあります。かつてユースホステルもあったほどでしたが、2005年9月30日をもって閉鎖されてます。

また、湖の西側をル−ト36号線が直ぐ側を通過しているので比較的場所は分かりやすいです。車での所要時間は苫小牧市街から約25分で、札幌市街からは約90分くらいで着きます。日高自動車道の沼ノ端西インターチェンジも近いです。新千歳空港への南からのアプローチでは湖の真上を通り、オオハクチョウの飛来期にはその姿が白い点として視認できます。それと、苫小牧市営バスや道南バス苫小牧市中心部と美沢地区、新千歳空港を結ぶ路線バスがウトナイ湖のそばで停車します。鉄道での最寄り駅はJR千歳線植苗駅になりますが、各種施設のある北西岸へは徒歩ではかなり遠いです。

今回は友人と一緒に日の出前の早朝からウトナイ湖ヘ到着し、先ずはウトナイ湖の素晴らしい朝陽を堪能する事にしました。因みに、ウトナイ湖の朝陽と夕陽は素晴らしいと評判になっているようです。。。



(1) ウトナイ湖に着いたのが午前4時半頃だったので、まだ辺りは真っ暗でとても靜かでしたが、よく辺りを見ると既に一人のカメラマンが三脚を立ててスタンバイしてました。向こうの方から話しかけて来たので色々話しをしていると、このカメラマンはウトナイ湖の直ぐ近くに住んでいてもう毎朝三日間連続で来ているとの事でした。白鳥の美しさや優雅さに魅せられた一人ですね。・・・30分くらい話をしていると徐々にこんな感じで明るくなって来ました。


(2) 水鳥は、全て夜中には湖の中央周辺で夜を過ごすようですね。明るくなるに連れ、段々こちらの岸へ向かって来るのが分かります。


(3) これは、全てカモのようですね。・・・写真の枠以外にも沢山居ました。それにしても凄い数です。白鳥は、どうやらこの中には見られません。


(4) 写真では大したことないですが、実際は本当に綺麗な朝日でした。。。^^v


(5) あれだけ水面に居た筈のカモがもう、これだけしか見えませんね。残りのカモも結局はこちらの岸ヘ向かっているように見えます。。。


(6) 明るくなると、白鳥もいつの間にか。。。^^


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(8) これは午前8時くらいですが、もう既に見物人も集まりだしてますね。・・・よく見ると、まだ遠くの湖面から白鳥がこちらに向かって来てますね。


(9) カモも何処からか飛んできてました。白鳥もそうですが、遠くからこちらへ飛んでくる場合は、全然気が付きません。遠くにいる場合は肉眼では豆粒大の大きさなので、飛び立っても全く気が付かないからです。それで、こちらの岸へ着陸する寸前で羽ばたく音が急にするのでカメラでその瞬間を撮影するにわとても難しいです。


(10) 優雅に飛んでますね。^^


(11) この白鳥は多分番だと思いますが、上空を二回ほど旋回してから結局はこのあと私が居る直ぐ湖面ヘ着水しました。 


(12) 湖面の方でも、またこれも番と思われる白鳥が続々集まって来ました。


(13) 番だけではありません。まだ独身?^^と思われる白鳥もこちらへ向かって来てました。


(14) あとから来た白鳥が岸へ着くと、先ずは先に着いている白鳥とこんな光景を。。。これは、お互いに羽をバタバタしながら低い声で挨拶を交わしているものと思います。・・・見ていると、とても面白いですよ。^^


(15) 挨拶が終わったあとは、仲良く。。。


(16) それから、一斉に寝だします。。。夜中は、どうも警戒して熟睡出来ないようですね。夜中に湖の中央に集まるのは、陸地の外敵から身を守る為のようですね。陸地には、キタキツネや犬等が居ますから。。。


(17) それにしても、よく寝ます。。。^^


(18) カモまで一緒に。。。


(19) 寝方もバラエティです。よく一本足で寝られますよね、これには驚きましたが。。。


(20) この顔は、熟睡の顔ですよね。。。^^


(21) 湖の入り口にはこんな餌が販売してました。どうやら麦のようですが、この麦が白鳥やカモの大好物らしいです。











(22) 一応、こんな看板もある事はあるのですが・・・。
















(23) 一袋100円と云うのはお手頃価格なので、見ていると買って与えている人達も結構多かったです。



(24) さて、熟睡から目覚めると今度は羽を大きく広げたり散歩したりと軽い運動ですね。^^


(25) お腹も空いてると見えて、餌袋を持っている人間を見つけると積極的にアプロ−チします。。。



(26) カモ軍団も負けてはいません。警戒しながらも意外と人間に近づいて行きます。










(27) カモがあれだけ人間に近付いているのは初めて観ました。多分、このウトナイ湖に住み着いていて人間慣れしているんでしょうね。この白鳥たちも同じだと思います。


(28) 餌を一生懸命食べてますね。餌は白鳥同士でも取り合いをします。自分のところにある餌を他の白鳥やカモが食べに来ると、くちばしでお構いなく相手を突っついて追い払います。


(29) とても、のどかな昼下がりです。。。双眼鏡で見ると、あちらこちらの岸辺周辺にも違う白鳥の集団が見られました。渡ってきた白鳥たちのようですね。。。数は、どの集団も数百羽は居ます。


(30) この向こう側にも数百羽の集団が羽を休めてました。


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(37) やはり、白鳥は優雅で美しい鳥ですね。北海道の「冬の三白」と云われるだけの事はありますね。因みに、北海道の冬の三白を知らない方の為に、北海道の冬の三白とは「流氷」・「白鳥」・「丹頂鶴」の事を云います。この中で、本当に冬でなければ見られないのは流氷だけですね。それも、オホ−ツク海側だけでしか見られません。


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(41) 40と41の写真は、望遠で湖の奥の方を撮って見ました。ガンやカモ・・それに白鳥も沢山居るのが分かりますね。


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(43) 昼食をとっていると、突然どこからとも無くこんな鳥の大群が飛来して来ました。昼食どころではないですね。絶好のシャッタ−チャンスです。。。^^


(44) この鳥の大群は二派に別れて飛来して来ましたが。。。


(45) 湖の上で合流し、こんな形に・・・。最後は湖の上空をほぼ一周し、向こう側の方へ着水しました。渡り鳥でしょうが、鳥の種類が確認出来ませんでした。


(46) これは、突然飛んできた白鳥の着水シ−ンです。この格好・・・何かに似てませんか?・・・まるで水上飛行機にそっくりですよね。


(47) 見事に水上を滑っているように見えます。。。


(48) 着水成功!と云ったところでしょうか。。。^^


(49) また、この一本足でのポ−ズが始ってます。^^・・・これは、どう云う意味なのでしょうか。。。


(50) アップで見ると羽がとても綺麗です。それに羽根布団ではないですが、とても暖かそうな羽をしてますね。









(51) これは水かきです。この水かきが黄色いのがアヒルですね。^^この水かきには、単に水をかくだけの役目だけではなく、水上から飛び立つ時にも大きな役目を果たします。



(52) これがその場面の写真ですが、水面を泳いでいて目的地ヘ飛び立つ時にはこんな風にいきなり羽を広げて水面を水かきで蹴りながら羽ばたいて移動します。飛び立つまでには、約水面を5、6歩走るだけでOKのようです。


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(54) たまには、こんなやんちゃな白鳥も居て水面で大暴れし周辺の仲間に迷惑を掛けてる姿も。。。^^本当に、見ていると楽しいです。。。


(55) 後ろのニ羽は黒鳥の子供でしょうか・・・???


(56) ニ羽の番は、本当に多かったですね。行動はいつも一緒です。人間も見習わなきゃならないかも知れませんね。。。^^


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(58) カモもこうして見ると、なかなか捨てた者でもないですよね。^^v


(59) 丹頂鶴の飛んでる姿も美しいですが、なんのなんの、白鳥だって負けてませんよ。


(60) ウトナイ湖上空には千歳空港が近いので、頻繁に飛行機が飛んできます。自衛隊の飛行機まで飛んで来ますが、どうやら航路になっているようですね。


(61) この鳥一羽だけが、ちょっと異質でしたね。行動はカモと一緒でしたが・・・ウミネコかカモメでしょうが湖に居るなんて・・・??



(62) また、遠くで着水しているのを確認しました。


(63) 因みに、白鳥はこんな顔をしてます。カメラ目線を貰えて光栄でした。。。^^


(64) 番のこんな光景を見ると、微笑ましいですよね。。。それにしても美しい・・・!


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(67) 殆ど、ツインズですね。。。^^


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(71) 見ていると、白鳥は番や家族同士で行動するようです。なので、別の場所へ移動する時に仲間の姿が見えないと、低い声を張り上げて何回も相手を呼びます。そうすると、探している白鳥の方も同じ低い声で応答し集まり、揃ったところで移動を開始します。全く人間の家族や夫婦と同じですね。


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(75) 白鳥は、羽を広げるととても大きく感じます。なので、キタキツネ等が居る時に威嚇するには充分な武器になると思うのですが。。。まぁ、白鳥よりも大きく感じるのは丹頂鶴ですけどね。鶴が確か鳥の中では最も大きいと云われてますよね。。。



(76) たまたま、こんな場面を・・・。離ればなれに居た白鳥が突然鳴き声を発し、お互いに近付いて来ました。その後合流し、湖の中央へと去って行きましたが、多分番だったのでしょうね。。。



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(78) 残った白鳥たちも間もなく湖へと帰って行きました。白鳥達は毎日この繰り返しなんでしょうね。
今回は、本当に楽しい一日でした。


(79) ここがウトナイ湖の入り口になります。直ぐ手前が駐車場になってます。国道が直ぐ側まで来てるので分かりやすいです。国道の向かい側にはコンビニもあるので、何かと便利です。。。


(80) 夕陽も綺麗との事でしたが、この日は雲が架かっていたのでそんなに綺麗だとは正直思いませんでしたが、天気の良い時は多分もっと辺り一面真っ赤に焼けるんでしょうね。また、近いうちに是非訪れて見たいところでした。。。